石垣にいて強く感じる先祖の崇拝。そんな土地だからこそ不思議な出会いがあり、自分も自分のご先祖さまに会うことができたんだと思う。
始まりとなったのは石垣のユタ
石垣に来て2ヶ月もしない頃、ユタの方に会いに行った。本当にすごい力を持っていて、「神様がついている」という言葉通り、本当に神様の力を受けているとしか思えないというか。神通力というか、科学とか論理では説明できない世界を体感した。
そんな方から先祖に関するコメントもいくつかもらい、旦那は自分の戸籍を取り寄せた。旦那は、先祖に養子が入ってると言われた。実際、5代前の方が今の旦那の家に養子に入っていた。
母親がよく「ご先祖さま」と敬っているのを見ていたため、少なからず自分にも先祖崇拝の気持ちはあった。自然に受け入れられるものというか、その人たちのおかげで今があるし、自分が生きている。ご先祖さまに感謝の気持ちは当然あったが、だからといって墓参りなどをこまめにするようなことはなかった。
島の行事を見ること、民謡を習うこと
先祖崇拝というものを、傍観者としてではあるがこの数ヶ月間近で見てきた。先祖というか、昔から引き継いできたもものをできるだけそのままの形で残し、後世につなぐ。竹富の種子取祭とか、それが強く感じられた気がする。
あとは、節歌。自分にとっては馴染みがないので古いものというよりも新しいものに聞こえる気もするが、昔から歌われてきた節を習うことで、少しずつ今まで日本を生きた人たちのことに想いを馳せる機会が増えた。
オラクルカードですべてを見通す不思議な方
そして、三線の先生からお名前を伺い、連絡先を教えてもらったの方がいた。その方は、オラクルカード(最初はタロットと聞いていたが違った)で色々見てくださる方だった。
この方、ユタの方の弟子?らしい。
もちろん、私がユタにお会いしたことも言っていない。それなのに、ユタの方に言われたこととまったく同じことを次々と言い、そして旦那の家系のことも言い当てた。
そして、私の父系の家も名前が変わっていると言った。母系の家庭は、強いと。昔偉い人に仕える家系だったのか、武士だったのか、何かやっている人だったのか、と。
調べてみるといい、と言われた。
そして重い腰を上げ、私はついに2週間経ち、市役所に戸籍をとりに行った。窓口のお姉さんがとても親切に色々と教えてくださった。本当に、もうそれだけでとてもなんというか、あたたかい気持ちになった。
戸籍を見て感じる、ご先祖さま
そして、戸籍を手にして。今まで「ご先祖さま」という一括りの集団だったものが、一人一人になった。
ああ、この人たちみんなのおかげで自分が今ここにいるのか。これだけつないでくれた家も命も、簡単に途絶えさせてしまってはいけない。昔に生きたご先祖さまたちが、その時々の決断でつないできてくれたものだから、と強く感じた。
なんというか、ありがたい気持ちの一方で、申し訳なくもなった。今まで知らずに、30数年も生きてきてごめんなさい。ちゃんとここまでご先祖さまを身近に感じて、心から感謝できていたことってなかった。それなのに、今まで守ってくださってありがとうございます、と。
ご先祖さまの名前を知るだけでも違うから、と言われ。確かに、今、もっともっと身近に感じる気がして。こう、なんか、あたたかくて明るいものが自分の上にいてくれてるような、そんな気分になった。
ごめんなさい、ご先祖さま今まで不孝者で。今から何ができるかわからないけど、たくさんの方の助言をもらいながら、恩返ししていきます。
今、つないできたもらったものを残していくことの大切さを感じる。ご先祖さまに、家族に、ちょっとずつだけど恩を返していこう。